>>94
再生力の方か…。
(徐々に、傷が塞がろうとしているのをたしかに目にし、苦々しく呟く)

消化は済んだか、怪物?
(先刻まで人間を飲み込もうと巨大化していた右腕が収縮していくと、挑発的に声をかけて)
(壁を蹴り、跳躍しての突進、両の手に生成された強靭な爪を振り回しての攻撃を飛びすさりながらかわして)
(体格からして、一撃でももらえば即命の危険に晒されることは明白、必死の思いでかわし続けて一撃を与える隙をうかがって)

…ここ!
(隙を見ての突きをかわしつつ、靴を脱いだ異形の怪物は、不穏な言葉を吐いて)
…っ…!
(逆にこちらの隙を突かれ、体当たりをもらって距離を離され)
(態勢を立て直し反撃に出ようとしたところで、目前に立つ先ほどまで人の姿を取っていたものは、今は黒い獣の姿をしている)
………狼、か?
(獣の姿へと変貌した相手の姿をまじまじと見て、問いかけるように呟く)
(人、魚や爬虫類のような腕ときて完全に獣の姿を取るとはあっけにとられて)

随分流暢に話すんだな?
その姿が本当の姿だなんて、言わないよな?
(片言でなく、はっきりと人の言葉で話す獣に対して軽口を叩く)
(槍を上段に構え、必殺の突きの姿勢を取って)


【遅くなってしまい、すみません】