>>162
(これだけ挑発的な行動をすれば、目の前の少女が次にどんな行動に出るのかは分かりきったことで、その予想に違うことなくルシィールは自らの手で鉄槌を下さんと報復の行動に出る。)
(だがその一撃は貴族令嬢にしてはよくできた方なのだろうが、優良種を謳う両性偶有者の中でも特に優れた身体能力を持つイリーナに対しては、児戯にも等しい弱々しいものであった。)
(体重を預けてくるような拙い突進を僅かに身体を捻ることで逸らし、ナイフを支えている両手の手首の片方を捕まえ、軽く捻ってナイフを奪い取る。)
(予想していたことに加え彼我の実力差が大きいので、少女に痛みを与えないように気を遣う余裕すらあった。あまりにもあっさりとしすぎていて、ルシィールにしてみれば怪しげな術を使われたとすら思うかもしれない。)

やれやれ、どんだお転婆ですね…こんな危ないものを人に向けてはいけないと習わなかったのですか?
それと、私は一度教えたことを、もう一度教えなおすようなことは大嫌いな性格です。お馬鹿さんは何の役にも立ちませんからね。
ただ貴女とは初対面ですし、特別にもう一度、貴女の立場を教えてあげましょう。
(夜の湖面のような深青の瞳でルシィールの青玉の瞳を捉え、少しだけ威圧するように睨みつける。本気を出せば男すら悲鳴をあげかねないのに、自分にしては随分と優しいことだと思いつつ、ルシィールの手首を捕まえた腕を頭上に差し上げる。)
(その結果、ルシィールの身体は宙吊りにならないまでも、両つま先でようやく立っている程度に持ち上げる。成人に達していないとは言え小柄でもないルシィールを片手で軽々と支える膂力は、常人離れしたイリーナの身体能力の一端をまざまざと見せつけていて)

何の苦労も知らない腕ですねぇ…貴女は民草からの血税で養われている自覚はありますか?大事な体なのだから、少しは鍛えた方がいいと思わなかったのですか?
(無理やり伸ばさせた腕の筋肉を見分するように、袖の上からゆっくりと撫でまわす。貧弱な腕を詰るような口調で問いかけ)

あぁ、こんな細い腕では、簡単に怪我をしてしまいますよ…そう、こんな風に、ね?
(ベキッと、生木をへし折ったような音が、さほど広くもない空間に響き渡り、吊り上げられたルシィールの腕があり得ない角度で折れ曲がる。)
(引き延ばされた腕に加えた軽い一撃は、ルシィールの肘関節を砕き、折れた骨が皮膚を持ち上げいびつに歪ませる。)
(その様子は、ゆったりとしたドレスの袖に包まれていても尚、ハッキリと分かるくらいに布地を持ち上げる。)



【そちらのレスのクオリティに追い付かない、拙いレスで申し訳なく思いつつ、早速やってみました】
【こんな感じで大丈夫ですか?】
【それと、今更ですが、こちらの口調や、ルシィール様を「貴女」と呼ぶ、等よろしかったでしょうか?】
【他によさそうな呼び方が思いつかなくて…】