>>255
(帝国に住む両性具有者は二つに分けられる。即ち男性器に生殖能力を持つ者と女性器に生殖能力を持つ者。更にそこから生殖能力を持たないが性行為に使用可能な器官であるかどうか、と言った具合に分けられていく。)
(このような事をどのように他者が識別するかといえば、単純にその者の服装---ズボンを履いているかスカートか---を見れば大体判別できる。)
(そして、男性生殖能力を持つ者は身体能力が高く、逆に女性生殖能力を持つ者は身体能力に劣る傾向にある。とは言え、どちらであっても世の一般男性より高いことは変わりないのだが)
(また、他国の者の多くが「帝国人は貞操観念がない」などと誤解しているのだが、帝国であっても性的倫理はそう乱れている訳ではない。純潔は伴侶に捧げるものであるし、重婚が認められているのは血の継承が求められる皇族のみである。)
(そうは言ったものの、元々両性具有者の性欲が旺盛なことに加え、基礎体力に勝る男性---便宜上、こう表現するが男性生殖能力の保有者こと---の精力を妻一人では受けきれない、などと言った事例はよくあることで
このような場合に娼婦---ある意味優秀な技術者とも言える閨事のエキスパートである2級市民、有料---や、もしくは安価に「公的施設」を利用することは、多くの妻が認めている。)
(勿論、妻を放っておいて娼婦に入れ込むなどの事態となれば問題も起きるのだが、男性側も単なる性欲処理としか認識していないのが大多数である。)
(帝国の貴族社会においても、相手が使用人であったり奴隷であったりと立場は違うが似たようなもので、成人後は将来迎える伴侶を悦ばせるためになるべく多くの経験を積むべき、といった慣習まである。)
(手や口をはじめ体の各所を使っての愛撫、体位や道具の使用等のバリエーション、閨への誘い方や仕草と言ったことは男女---便宜上こう表現する---問わず学んでいる。)
(貴族令嬢であるイリーナも当然この慣習に則って性教育を受け、童貞を専属メイドであるメイリンに捧げて以降多くの場数を踏んできた。ちなみに今回ブリディスタンに連れてきているメイドは全員---ばあや以外---イリーナと関係を持つ、愛人とも言える存在である。)
やれやれ…また気を失ってしまいましたか…だらしない奴隷ですねぇ
仕方ありませんね、ばあや、治療を…今回は完治させてしまって構いません.。
(大きく響いていた悲鳴が不意に途切れ、白目を剥き、唇の端から泡を吹き、ルシィールがその美貌を醜く歪めたまま意識を放り出してしまったことに対してため息を漏らす。)
(拷問じみた被虐行為に只の令嬢が耐えれる訳もないことを棚に上げ、気絶してしまった奴隷を非難し、周囲におどけるように肩を竦めてみせる。)
(緊迫した空気が散り、一瞬だけ和やかな雰囲気が訪れる。---もっとも、血に汚れ気を失った少女が足元に横たわっている状況では違和感しか感じない雰囲気である。)
(指先からの出血はルシィールの手首を赤く染め、そこを握っているイリーナの手を伝ってポタリポタリと雫となってこぼれ落ち、仰向けになっていても横へと型崩れしないルシィールの豊かな,乳房に点々と赤い華が咲く)
ん、ふぅ…
(血塗れの手で顔の下半分を覆い息を大きく吸い込めば、鉄の匂いが胸郭を一杯に満たし脳髄が痺れるような快感を得て背筋が震える。)
(おもむろに指を口に含み舌で舐れば、口腔内に血の味が広がり、美酒に酔ったように褐色の頬に朱が差して、瞳が蕩けるよに輝く。)
(濡れた秘裂がルシィールの肌を食むように蠢き、そそり立つ剛直の先端から粘液がにじみ出てくる。)
(これだけ主人が興奮しているのに、その昂ぶりを鎮める役を任されているはずのルシィールは気を失ったままで…)
………そろそろ、起きて貰いましょう…
(僅かな苛立ちを感じながらルシィールの顔に尻を向け、忠誠を誓わせる己の肛門を令嬢の鼻先に触れる寸前まで近づけ、メイドの一人にルシィールの頭を押さえさせる。)
(眼下には少女の細い足、しなやかでありながら張りのある肌と触り心地の良さそうな肉付きのふくらはぎを手で床に押し付けておいて、キレイに整えられペディキュアを施された親指の爪に指をかけると…)
(顔の半分を血に染めたイリーナの口角がキュウッと持ち上がり、残虐な本性があらわになる。この顔が見えていないことがルシィールにとって幸運であるか否かは定かではないが…)
(ブチッと小さな音と共に、イリーナの手によってルシィールの足の爪を引き千切られる。)