っ!?
(蛸の鞭が桜に襲いかかる)
(その筋は、明らかに以前よりも鋭く、強くなっている)
(そして、あることに気が付いてしまう)
この軌道…まさか狙っているのは…
(蛸の足は確かに自分の一点…胸部を狙っているのだった)
また…そんなことはさせません…
(蛸の鞭をすんでのところで交わしていく桜)
(無意識の内に胸に手を回し、必死に防御するが…)
…っ…違います…これは…
(体の奥底からの小さな疼きを感じてしまう桜)
(心の中ではそれは気のせいであると必死に抑え込もうとするのだが…)

お姉ちゃんばっかり狙って卑怯だぞ!
食らえー!!
(その後方では痺れを切らした桃香が札を構えて大蛸に魔法を放たんとする)
(しかし、その隙は大きく……)