>>3
【気づいていただけてよかったです】
【昨今、なかなか容量オーバーは見なくなっていたので驚きました】

>>前948
(数十人の目が、ガラス玉のように無機質な視線をナオへ注ぐ)
(皆一様に、ある程度以上の美人揃いで、だからこそ、冷たくひくりとも動かない表情は気味悪い)
(他の全員がフォーマルな姿のなか、一人、戦闘に向けたコスプレじみた格好のナオは、場の雰囲気から著しく逸脱していて)

(ナオが啖呵を切る間に、神父は今しがた指輪を嵌めんとしていた花嫁と共に、裏手へ逃げようとして)
(同時に、新郎の姿の悪魔が、彼女たちを守るように割って入り)

……ああハニーたち、いけないよ、怪我してしまうじゃないか
(突撃するナオとの間に割り込むように、参列席にいた女性たち――先に人形と化した、悪魔の花嫁たちを飄々と労ってみせる)
(ただ戦えば、押し負けそうなナオの力。コレクションを盾にするのは大変心苦しいけれども、あちらも彼女たちを傷つけるのは不本意と踏んで、)
(生けるバリケード、生けるトーチカとして、彼女たちがチャペルの中に広がり、不用意な動きを塞ぐ手伝いをしてもらう)


しかし……実際に目の前にすると、素晴らしいですね、天使の残り火
高潔たらんとし、美しい……この美しさ、ずっと永久に残したい!
(大袈裟に誉めながら、どこからか剣を取り出す。刃渡り1m近いそれはしかし、戦闘用ほどの厚さはなく、持ち手には花飾りがつけられた……ケーキカット用のナイフといった趣で)

君も、最上の幸せの姿のまま、永遠に残らないか?
このまま十年もせず君が老い衰えるなんて、あまりに悲しいよ!
(ナイフを振るう剣捌きも、ナオの顔、体を傷つけないよう、手足や装備だけを狙った加減されたもの、)
(まともにやり合おうとしているそれではない)