寿命は違う……!寿命っていうのは天寿をまっとうする事をいうんや…!
人は短い人生の中で、確かな幸せを掴む為に日々を賢明に生きて、そして幸せを自分で掴み取るんや…!
誰かに定められたレールを強制させられるんは間違ってる…あうっ!!?
(追い込まれながらも、しかし悪魔も此方への決定打を打てずにいた様だ。しかし状況は一変しようとしていて)
(目の前の悪魔と周囲の花嫁達に警戒するあまり、奥から現れた先ほど連れていかれた花嫁が現れた事に気づけないでいて)
(その花嫁は、壇上に登ると手にもっていた花束をゆっくりとナオと悪魔の前へと投げ入れていく。)
(色鮮やかな花束は戦線の最中へとゆっくりと落下していき…)
…ごめんやでお姉さん…!この一撃で終わらせたる……!?
な、なんやこれ…どっから……う゛っ!?この、花…あかん……!
(強引に立ち塞がる花嫁を押しのけ、隙間を縫う様にして突撃せんとするナオの前に花束が降り注ぐ)
(思わずそれを手にとってしまったナオ。すると直後に香りが鼻孔につき、次の瞬間視界がぐにゃりと歪み初めて)
(見れば奥の方に、先ほど連れ攫われた花嫁の姿が。しかし先ほどと違いどこか虚ろな表情をしていて。そう、他の花嫁達と同様に既に操られており)
(左手薬指には指輪が嵌められていて…)
あ、あぅ……………
(強烈な香り、視界が歪み立ち眩みさえする。額を抑えなんとか立ち直ろうとするが…)