>>94

〈美奈サイド〉
ンッ……クッ…………ン……ン……ンゥ……。
(『何これ? 卑劣な犯罪者に身体を触られて嫌な筈なのに……、彼に触られるより感じてる?
  まさか、さっき塗られたクリームのせいなの?』)
(催淫クリームが効果を完全に発揮して、充血して包皮から顔を見せたクリトリスを指で転がされ)
(知らない相手に中指を膣内に挿入されれば嫌悪しか起きないはずだが、強い嫌悪と共に腰が抜けそうな程の快楽が身体を駆け巡り)
(身体の急激な変化が秘所に塗られたクリームが原因ではと推理するが、そんな効果をもつクリームがあることは知らず)
(脚を閉じ防備が出来ないままに何度もクリトリスを弄られ、膣内の指が自由自在に動けば)
(心の嫌悪とは裏腹に身体は快楽に支配されて、膣壁から零れ出た愛液が痴漢の指へと絡みつく)
(痴漢に与えられた快楽がほぼ初めての性的刺激だった彩良とは違い、彩良が憧れる先輩との性交を経験している分だけ)
(与えられる快楽に何とか堪らえようと、眉間に力を入れ口を真一文字に閉じたままにしようとするものの)
(予想もしていないクリームの催淫効果に翻弄されて、快楽を積み重ねられて行けば堪えきれずに鼻に掛かった吐息が溢れてくる)
そんなこと……ありません。貴方達みたいな……ンッ、クゥッ……人たちに触られて……ンァ……嫌なだけ……です。
(抵抗の意志を含み釣り上げられていた眉は徐々に弱々しく歪み始め、否定する声にも明らかな甘い響きが籠もり出す)
(それでも催淫効果への反応が早かった彩良とは異なり、ギリギリの所で堪え小刻みに頭を左右に振り否定する)
(『嘘、絶対に嘘。私が痴漢なんかに触られて悦んでいるなんて……。
  でも、でも、何でこんなに身体が熱いの? あそこだって蕩けるように気持ち良くてビショビショに濡れてるの』)
(イクこと知らないほど無垢だった彩良とは異なり、何度も性的経験を積んでいればこそ今の自分の状態ははっきりと分かって)
(痴漢の言葉を心の中で強く否定しようとも、投げかけられミスリードを導く言葉に抗えず)
(もしかしたら相手の言うように、嫌がったふりをして悦んでいるのが隠れた本性なのかもと、僅かな疑問を抱き始めてしまっていて)
ンッ……クッ……クゥッ……ン、ンンッ……ンゥ……。
(そんな時に乳首を抓るように摘み上げられて、押し潰すように引っ張られれば僅かな痛みが走るが)
(催淫効果でそれすら快感へとすり替わって、背筋を反らしフルフルと震わせて快楽を完全に得てしまっていることを相手にも知らせてしまう)

アッ……いやっ……ンンッ……ハァ、ハッ……駄目、こんなの……ンッ、ンンゥ……。
(『私、卑劣な痴漢たちが言うように、嫌がっているふりをして、本当に悦んでしまってる。
  嫌なのに、嫌な筈なのに、あそこ蕩けけるように気持ち良くて、乳首硬くなって弄られるだけで電気が走ったみたいにビリビリしちゃってる。
  こんなの嘘、嘘な筈なのに……感じては駄目なのに……イキたい……イカせて欲しい』)
(何度も何度も身体の性感帯を指で刺激され、快楽を掘り起こされれば催淫クリームが完全に効果を発揮した身体は)
(今までに経験したこともない鋭く強い快感を生み出して、身体はすべて性感帯へと変わったように)
(脇腹をスッとなぞられただけで身体がピクリと震え、膣内やクリトリス、乳首を弄ばれれば痴漢の腕の中で身体が大きく跳ねる)
(痴漢が囁いた言葉は今や美奈の中で大きく膨らみ、身体が示している反応は完全に言葉通りで)
(頭の中で何度も否定してもしきれるはずもなく、自ら暗示に掛けてしまっていけばより大きな快楽が訪れて)
(今まで堪えていたが暗示に屈し、今度は彩良よりも早く精神が堕ち始めてしまって心も快楽を求め始めてしまう)
ハァ、ァゥン……嫌っ……ン、クゥッ……撮らないで……ハゥッ、ンッ……お願い。
(徐々に堕ち始めた絶頂へと向かいつつある中で、何とかギリギリ堪えている状態では)
(スクールバッグがただ引っ張られただけなのか、中が荒らされているのかさえ判断をする余裕はなく)
(まさか生徒手帳が奪われたことに気づくこともなく、生徒手帳の写真とと共に撮影されたことも分からず)
(ただ胸を晒した半裸状態の肢体を撮影されたことを拒否する声も、最初に比べればかなりの甘い響きを含んでおり)
(彩良と制服を交換して仲良く手を繋いで写した写真と一緒に撮影されたことも、絶頂一歩手前まで行っていて気づくことはなかった。