(軽く寝坊してしまっていつも会社へ通うのに使っている電車には間に合ったものの、女性専用車両までは行けず)
(いつもは乗らない改札に最寄りの車両に乗り込めば、かなり混んでいて)
(駆け込みに近い状態で乗り込んだせいもあって、扉に押し付けられるような状態になっていた)
[すごく混んでる……それに……さっきからお尻に何か当たってる……]
(電車が駅を離れてすぐに紗也華のお尻に鞄の角のような硬い物が、電車の揺れに合わせてぶつける様に押し当てられて)
(しばらくして紗也華があまり抵抗しないと見ると、今度は男性らしいごつごつした手の甲が不規則に当てられ始めていた)
ン……ンッ……。
[きついし……男の人の匂いが混ざって……。もしかして痴漢?]
(扉に押し付けられて背中で押し返そうとするが、女性としては平均以上の身長があっても男性から見れば低く、押し返す力も非力で)
(故意か偶然か分からないがより強く扉に押し付けらる形になって、高校生くらいの若い男性から初老の男性までの色々な匂いが混ざれば)
(その不快な匂いに顔を顰めて、気分も少し悪くなってきた頃、完全に抵抗しないと判断したのか)
(不規則に当たっていた手の甲が裏返り、掌でお尻を包み込むように触れゆっくり擦り始めてくる)
(何とか抵抗しなければと思う者の恐怖で身体が竦み、手で手を払う勇気がでず)
(出来る抵抗と言えば身体を捻るくらいしかなく、それも扉に押し付けられていればほとんど捻りが加わらず抵抗らしい抵抗になっていなかった)
……ぃ…………ゃ…………ゃ……さぃ……。
(痴漢行為は更にエスカレートして、お尻の肉を揉み込むような動きへと変化して)
(手の動きはさらに大胆さを増し、たまたま高校時代の友人の婚約報告の女子会の為に膝下丈のプリーツスカートを持ち上げ始めて)
(最大限に勇気を振り絞った拒絶の声は恐怖で小さく掠れて、ほぼ背後の痴漢にすら届かず)
[いや、こんなの嫌。……だ、誰か助けて……]
(心の中で叫んでも助けが現れる筈もなく、痴漢の手はスカートの中へ入りショーツ越しに割れ目を擦り始め)
(空いている方の手は鞄を床に置いたのか前へと周り、Fカップの胸をブラウス越しに揉み始めていた)
……ン……ァ……ンンゥ……ハァ……ンゥ……。
(堪える声にはいつの間にか微かに甘い響きが混ざり、紅潮した頬は嫌がっているのか喜んでいるのか分からない状態で)
(瞳は潤み、意識して力を入れて無ければ腰が落ちそうなくらい小刻みに震えていた)
[嫌……気持ち悪いのに……なんで? 身体が熱い……]
(自分の身体の反応に戸惑いつつ、気持ちを裏切った身体は絶頂へ向けて少しずつ上り始めていて)
ン、ンンゥ……ンハァ……ァン……。
「イッても良いんだよ、お嬢さん」
(完全に痴漢のペースになり、紗也華の顔にも悦びに恍惚としてしまって耳元で痴漢が小さく囁けば一気に絶頂へと上り詰めようとした時)
「貴方、何をやっているの」
(私服の女性鉄道警察員が紗也華を痴漢している男の手首を捻り上げ、ちょうど電車が駅に止まると)
(紗也華と痴漢を連れて降りって行ったのだった)
失礼します。郵便物ここに置いておきますね。
……失礼しました。
(石川の属する研究室に郵便物を届けに来た紗也華にいつもの元気はなく、どことなくぎこちない動きで所定の場所に届け物を置くと)
(いつもなら同期入社の研究員と一言二言交わすのだが、それもせずに会釈をして部屋を出て行ったのだった)
「あれ? 久永さん、今日は元気ないな」
(仲が良いだけで彼氏でもない同期の研究員は訝しがったが、自身も実験の途中で紗也華の後を追って原因を確かめることも出来ず)
(気にしながらも、仕方なく自分の実験台へと戻って行った)
【今のところ修正や追加して欲しい設定はありませんが、頼みたいことが出来た時にお願いすることにします】
【ほとんど状況説明のようなレスですが、書き出しのレスを置いておきます】