>>232
呼吸困難に重なり、突然の自体に冷静さを欠きつつも何とか気力を振り絞り、手から離さなかったナイフを握り締めて物体の尾へと刃を立たていく。

しかし、尾はそれなりの硬度を持っており、刃は刺さる物のそれだけで、中々切断には至らない。
むしろ、呼吸困難に加えて食道まで管を入れられた状態では上手く力も入れる事も難しい。

物体は尾を傷付けられた事に危機感を覚えたのか、食道まで入っている管に卵を通して、リンの中に1個、2個…と次々と卵を産み付けていき、卵が管を通る毎に生じる膨らみがリンに未知の恐怖心を抱かせていく。
それでも管のせいで口を閉じる事も出来ず、ただ卵が自分の器官を通るのを受け入れる事しか出来ない。

数十とリンの中に卵を産み付けた物体は、巻き付いた尾で気道を締め上げて意識を奪っていく

しばらくして意識が戻った時には、貼り付いていた物体は消えており、残ったのは尾に傷をつけた時に物体から出た体液で汚れた服と体内に残るかなりの異物感、そして疲労感であった