ほぼ全身を蟲に占拠されてしまった状態に涙を浮かべながらダクトを進むリン。
暗闇の中、ダクトを進んで手探りで行くと、ガシャンと格子を開ける感覚が伝わる。
どうやら、気付かない内に出口に辿り着いていたようだ。
格子を潜って、ダクトから全身を這い出して、体内の蟲の刺激にフラつきながらも何とか立ち上がる。
その瞬間、ほんのりとだが部屋に明かりが付き、部屋の中を照らす。
どうやらそこはちょっとした休憩室の様な部屋で施設の封鎖前は職員が使っていたのであろう簡単な流しとベンチが置かれていた。
リンは辺りを警戒するが、特にこの部屋に外的になりそうな存在は無さそうであった。
そして、部屋が多少明るくなった事により自分の身体を見てみると、服は全身粘液だらけで身体に貼り付きっぱなしで、見る者が見たら新手の変質者と思われても可笑しくはない状態であった。
これまでに度重なる襲撃を受けて心身ともに疲弊しきったその身体を今ならこの部屋で多少なりとも休む事は出来そうだ。
もちろん、先に進んでも良い
ただ、休憩する場合にも体内の蟲は蠢きリンを蝕んでいく
【了解しました】