>>73
は、はい。そう……ですよね。
(いつも元気な結貴がはっきりと元気がなくて、時間があると言われて浮かべた笑みもぎこちないものだった)

う〜ん、どうしよう……。
(先輩が肩を落とし机に戻ったのを気にする余裕は全くなくて、より深刻になった悩みに軽く右の人差し指の爪先を無意識に噛みながら資料を読み続けて)

「畑中さん、森野さんは同じ大学出身の可愛い後輩なんでしょう?
 なら彼女が自分で自信が持てるまで練習に付き合ってあげれば良いじゃない。
 それが先輩の務めでしょう。違う?」
(方を落とし自分の机に戻った舞香の肩を叩いたのは、舞香の一年前に入局した女子アナで)
(出身大学としては舞香や結貴とは世間ではライバル校と言われている大学の出身であったが)
(バラエティからニュースまで幅広くこなせる柔軟さと器用さで、舞香とは違う本局女子アナの顔とも言われている人物で面倒見も良く)
(いつもは特に言うことも無いので、舞香にはそれほど話しかけて来ないが)
(落ち込んでいる舞香を見てアドバイスをするが、ただ結貴とは仲の良い先輩後輩と思っていて)
(一線を越えた関係とは夢にも思っていなかった)

【ここで凍結でお願いします。次回は日曜日の22時からになります】