「ふぇ……? ん、んんんッ!?」

兄ぃの顔が近づいてきたかと思うと、あっという間だった。
あたしの口に兄ぃの口が……、言ってしまえばキスってヤツだ。
もちろんそんなの初めてで、しかもたっぷりと時間を掛けられて。
「〜〜〜っ……んっ……ふ……!」
兄ぃの舌があたしの口の中に入って来る。
口の中をじっくりと舐められて、あたしは脳がシビれるような感じに面食らった。

「……っは、ぁ……」

ようやく長いキスが終わって呼吸が出来るようになる。
目の前には真剣な表情をした兄ぃがいた。
両肩を抱かれながら見つめられる。

「落ち着くってゆーか……なんか、ドキドキする……」
それでも、その間は確かにせつない感じを忘れられた気がした。

兄ぃの顔がまた近づく。
二度目のキスが始まって、また舌が入って来た。
今度はその感覚に集中しようと、あたしは目を閉じて迎え入れる。

「……っ、ん……! う、ぁ……っ」

突然体に走る刺激にあたしの体が跳ねる。
膨らんだ胸にまた兄ぃが触れた。
回りをゆっくりと擦るあの触り方だ。

「ん、ぐぅう〜……」

表面を撫でるだけだったのが、ほぐすように揉む動きに変わっていく。
それだけでも腰が勝手にうねるように動いてしまう。
キスで口をふさがれている息苦しさと相まって、うめくような声があたしの喉から漏れた。