0105セレモニー
2015/12/01(火) 10:49:31.90ID:89eDJ5Gy「うしっ」
道弘は意を決してドアホンを押した。
ピンポ〜ン
間延びした電子音が鳴り響く。
「は〜い」
奥の方から返事があり、パタパタと人の気配が近付いてくる。
ガラっとドアが開けられ、熟年の女性が顔を出した。
「あら、みちくんじゃな〜い」
「あ、ど、どうもです」
出てきたのは、かつて祭りで道弘が初めてを捧げたおばさんだった。
「もうずいぶんと久しぶりよね〜」
「はは……、ご無沙汰してます……」
おばさんの息子は幼い道弘たちを可愛がっていて、また道弘たちもよく慕っていたことから、
このおばさんの家には頻繁に訪れていた。
しかし、あの祭りの後、おばさんを孕ますことができなかったことから、
おばさんとの関係がギクシャクし始め、自然と足が遠のいてしまったのである。