0035タヌキ御殿
2015/11/11(水) 02:37:23.81ID:FO3D842q今日は普段より割高な料金設定をしているにもかかわらずいつもよりお客が多いのは、ひとえにレイラの復帰戦目当ての男性客によるものであろう。
かつてはいやらしさを感じることもあったが、今日のレイラはそうした視線を懐かしく心地いいものととらえていた。
リングに上がり、順に選手紹介が行われる。
最後にレイラが紹介された時、フロアからは本日一番の大歓声が沸きあがった。
「この歓声、いつ聞いても気持ちいいしファイトが出るわね」
レイラは気合を入れなおした。
今回は時間無制限の変則ミックスマッチで、どちらかが全員フォール又はギブアップ、KOされた時点で試合は終了、レスラーが残っているチームの勝ちというルールである。
また、通常のタッグマッチと違い、途中でのタッチ・選手交代は認められず、あくまでもシングルマッチとしてどちらかが敗れるまで戦うということになっていた。
ビーナスファイトの5人のうち2人はレイラとレイラの前のビーナスファイトチャンピオンで現在のエース。
しかし、あとの3人はデビューしたての若手女子レスラーであった。
本来ならトップ5の実力者を揃えたかったのだが、契約上3人の若手を入れるということになっていたため、やむなく3人を新人・若手にしたのだ。
ボディーチェックの後、若手の一人が先発としてリングに出る。
相手は巨漢レスラーが出てきた。
(カーーーン!)
ゴングが鳴り、いよいよ試合開始だ。
レイラたちの作戦は、まず若手3人が順番に戦って相手を消耗させ、現在のエース、そしてレイラへとつなぐというものだ。
一人目の若手女子レスラーが積極果敢に巨漢レスラーへキックを見舞っていくが、全く効かない。
2分ほどリングを動き回って突破口を図ったものの、逆に相手に弾き飛ばされてしまう。
3人とも身長が150cm台と小柄で、相手とは30cm以上の身長差がある。
動き回ってスタミナを奪いにかかろうとしたが、結局相手のパワー攻撃になすすべもなく、最後はボディプレスに屈してしまう。
2、3人目もそれぞれ粘ろうとするが、結局はパワーに屈してしまった。
3人が10分もかからずに仕留められ、観客の反応も悪くなる。
客席のあちこちから冷やかしの声やブーイングが起こっていた。