魔女の林檎情報出た

http://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784829663240

――お兄さまの命は、私の命であがなう。
 倒れ伏した雪生の前で、メイベルは、魔剣
を逆手に持ち直した。
 これが私にとって最後の魔法。
 二百年生きた。白雪姫の転生体を捜して、
ヨーロッパ中をさまよった。
 そして、この地でお兄さまと出逢った。
 二百年生きて、初めて恋をして、初めてを
捧げて、短いけれど愉しい日々だった。
 もう充分だ。
 ――私は幸せだ。
 ――充分、生きた。
 白雪姫に裏切られた王妃も満足しただろう。
 あなたから生まれた小さな小さな魔女は、
人に愛され、幸せになれたのだから。
 目を閉じ、メイベルは自ら胸を突いた。
「ありがとう、お兄さま」

プロローグ 突然現れた「妹」
第一章 誘惑のオッドアイと彼女の正体
第二章 初体験、キミが僕を望むなら
第三章 妹との愉しい日々と兆す不安
第四章 私はお兄さまを殺さない
第五章 最後の魔法、最後の魔女
エピローグ キセキのような普通の日々