海野螢「林檎の色」『幼年期の終り』収録

ガチSFの趣味丸出しで被弾経始に優れた“胸板”を描くのが得意で姉弟物でも“年下の姉”ネタにする為に守備範囲から外れる傾向にある作者だが、この短編は安心して姉スキーに勧められる
冒頭から幼い姉弟が居直り強盗に刺殺された母親を発見するショッキングな場面で始まり、時は流れて親戚の家に世話になっている
同級生?に告白されている姉を目撃した弟が母親の命日なのに姉への想いを抑え切れずに独り慰めている所へ風呂上がりの姉が現れ、二人きりの姉弟で共に大人になろうと裸身を晒す
互いに初めてのぎこちない愛撫から処女を散らした直後に暴発するも、繋がったままで更に交わり続ける姉弟
姉の流した破瓜の血の鮮やかさが冒頭と重なる