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美和子の後書きに
拒みきれず、理性を蝕まれて傾倒し、彼を愛しています、離婚して下さいと謝るくらいに
堕ちた良妻賢母をじっくりと描きたい。
底なし沼のような蜜地獄にハマリながら必死で抵抗する姿も、沈みながらもそれを心地よい
とさえ感じるように変化させられている風情が好きとある。
これがまさに唯子さんの話の軸なんだろうな。
じっくりと描かれていているのが非常にすばらしい。
ただし、読者としては、その先にあるものは何かということを求めたくなる。
家族を裏切り、得たその先に、どんな運命がまっているのかというところだな。