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寝苦しさを覚え、弥四郎は不意に目が覚めた。
何刻ほど寝ていたかはわからぬが、辺りの様子を見るにまだ夜更けに違いない。
「・・・・・・ん・・・・・・?」
重苦しい夜闇の静寂の中、ふと志乃の声を聞いた気がした。
母上・・・・・・?
耳をそばだててみるが、特に何の物音も聞こえない。気のせいであろうか。
・・・・・・母上は如何されているか。
寝惚けた意識がはっきりするにつれ、母に纏わるわだかまりがじんわり蘇る。
たまらず弥四郎は寝床の中から抜け出した。
「・・・・・・厠へ行こう」
誰に聞かせるでもなくそう独り言つと襖を開ける。
白々とした月明り以外に頼るものの無い夜闇の中、弥四郎は自室を抜けそろりと廊下へ足を踏み出した。