「近くだし大丈夫だな!」でも、左折した瞬間、対向車線に白バイが!
「やばー…」深夜のナナハンに、白バイはUターンして追い掛けてきた。
若い警察官が威圧的に近付いてくる。「お前飲んでるな!?」
「すいません…」俺は自分のしたことと警官の口調に怖くなって、涙がじんできた。
「未成年じゃないな!?免許見せて!通行の邪魔だからこっちへ!」
言われるままにすぐそばの公園に引っ張られてゆく。
「ごめんなさい…見逃してください!免許がなかったら大学へ通えないし…」
「見逃す?何言ってんだ?しかもこんな時間にそんな運転でふらついて…」
俺はその時雨だったから、合羽にに長靴という不恰好な姿だった。
怖くて情けなくて、ただ震えながら”なんでもしますから!と言って謝り続けていた。
若い警官も俺が必死で哀願してる姿を見て、まだ慣れてなくて緊張しているのか、ごくりと唾を飲み込む音がした。
警官は一見事務的に切符にペンを走らせていたけど、ふいに懐中電灯で俺を照らした。
「…!?」眩しくて目を閉じた瞬間、すごい力で腕をつかまれ引きずられた。
抵抗する間もなく、トンネル型の遊具の中に押し込まれる。