27.
「ねえ、おばさん感じてる?」

キヨ子の胸を夢中で愛撫する明文が問いかけた。
キヨ子は問いかけには応えずに押し黙ったままだったが、
明文の頬にそっと手を添えると、自身の唇で明文の口をふさいだ。

チュ

突然のキヨ子の口付けに驚く明文。
唇と唇とが軽く触れただけですぐに離れる。
キヨ子が切なげな眼差しで明文を見つめてくる。

「わたくしのことはキヨ子とお呼びになってくださいまし」
「えっ?」

キヨ子は明文の母嫁になったのだ、
それを他人行儀におばさんなどと呼ばれることには耐えられなかった。

「キヨ子と……」
「う、うん、それじゃあ、キヨ子さん……」
「さん、は余計ですわ」
「わ、わかったよ、……キヨ子」
「はいっ!」

キヨ子は嬉しそうに返事をすると、明文は照れくさそうに目をそらした。
そんな明文が可愛いらしかったのだろうか、キヨ子は明文に抱きついて再び唇を合わせる。
軽い口付けだった先程とは違い、今度はキヨ子の舌が明文の唇を割って口内に侵入してきた。
明文の舌の先端をキヨ子の舌が挑発するようにツン、ツンとつついてくる。
明文はその挑発に乗せられるようにキヨ子の舌を舐め返す。