本当に売れたいから書くならそもそもティーアイみたいな弱小出版社との付き合いはfueみたいに表紙のイラストだけの義理に留めてdmmだのdlsiteだの数がちゃんと出るところでパブリッシュするだろう

音声作品もそこで売ってたぐらいだしやり方がわからないというわけじゃない

でもそうしないのは、紙の本ベースでも十分に生活していけるぐらいには売れるということ以上に、金儲けをある程度度外視した創作に拘る世徒本人の芸術家肌の志向があるからだと考えられる

そう考えると寝取られというテーマ選択は本人からすると「やりたかったこと」ということになるし、これはレベルCあたりから続く寝取られ的テーマの表現とも実際には平仄の合う話である

とはいえ作家がやりたいことだからといって、またそれが実際に消費者に受けたことだからといって(実際、千歳を描いたことで国内外に世徒ファンが相当増えたようにみえる)、当の作品がエロ漫画として優れていることになるかといわれると、そうともいえないのだが

千歳は寝取られ厨にはかなりのショックを残すほど受けたようだが、純粋にエロ漫画として比べると他の世徒作品以下だし、
あるいは単純にエロ漫画としてではなく人間ドラマの類としてみても、真意の掴めない動機の読めない世徒系ヒロインが主人公を振り回してるだけのよくわからない漫画で、ただただ微妙としかいいようがない

寝取られという要素がなかったら特に引っかかりすらもしない完璧な駄作だとおもう
逆に言うと寝取られというジャンルが強力なのは、ひとつのテンプレートなシチュエーションや関係性の鋳型にキャラを一度当てはめてしまうだけで、その内実がどう説得的に描写されようがされまいが、一定の層を引きつけることが出来るという、その伝統芸能ぶりにあるとおもう
だからこそ漫画表現にとっては堕落でしかないんだよな