俺も>>391に同意かな

千歳は寝取られ厨には名作に映るんだろうが、とくに寝取られそのものに性的興奮を感じないイチエロ漫画読者として見ると、キャラクターの心情や行動の動機の描写が説得的ではなく、単純に物語として成立していないという印象を持ってしまう

まず最初にページ数をさいて主人公にとっての理想的な女として千歳を描き出すのはうまいと思うが、なぜかそこから一気に千歳と弟のセックスシーンへと流れ込んでしまい、
しかもその動機が弟がコンビニでゴムを買ってきて、姉にせっかくだからセックスしましょうよと言われたからに過ぎないという、極めて意味不明なもの

これ、まずなぜあそこまで理想的な女として描かれた千歳がたんなるノリでセックスをするのか、という、漫画表現上超えなくてはいけないハードルをまったく超えられていない

たとえば、主人公が理想化している千歳は、実はレベルCの青柳のようにセックスが大好きな淫乱で、とくに相手を選ばず無理やり迫られると体を開いてしまうのだ、
みたいな背景のコンテキストがあるのならまだわかるが、別にそういう話でもない

第二に、性欲を持て余してセックスしたくてたまらない弟くんはまだしも、突然セックスを勧めてきて千歳と並んで主人公にフェラを始める姉の動機が意味不明

これも、たとえば実は姉は主人公に興味を持っており、主人公が千歳のことを好きなのがわかっているから主人公を寝取ろうとして弟と結託して千歳を含んだ乱交を画策した、
みたいな背景のコンテクストがあるのなら説得力のある表現だったかもしれない(実際おれはそう予想していた)が、そういう動機はとくにないようだ

このキャラクター、とくに女キャラクターの行動の動機の説明不足というのは、寝取られ漫画として見ても致命傷だろう
結局、主人公にとって千歳がなぜ弟を選んだのかが最後まではっきりしないし、ゆきずりセックスで体と心を明け渡すだけの心情の見えないマネキン女を他人に奪われてもとくに剥奪感を感じないからだ