息子とのセックスでは、これが当たり前の行為になっている。ペニスを深々と挿入されながら、由紀子は自らクリトリスを愛撫して、頂点をめざすのである。
 ピストン運動が、さらに速度を増した。息子の口からは、もう小さなうめき声しかもれてこない。ペニスと肉襞との摩擦に、神経を集中させているのだろう。
 由紀子も指に力をこめた。小豆粒ぐらいの大きさまで肥大したクリトリスを、中指の腹でこねまわす。息子の腰の動きに合わせて撫でていると、まるでペニスで肉芽を愛撫されているような気分になる。
「うっ、ううっ、ママ! もうたまんない。で、出ちゃいそうだ」
「いいわよ、邦彦、出して! ママも……ママももうじき、イクわ」
「ママ! ああっ、マ、ママ……」
 間もなく息子のペニスが大きな脈動を開始し、やや遅れて、由紀子の体にもオーガズムの到来を示す痙攣が走った。喜悦の声をもらしたあと、二人はがっくりと床にくずおれる。
 
「おっと、もうこんな時間か。そろそろ配達へ行かないとね。ママ、ママは由佳としばらくお昼寝でもしたらどうだい?」
 そう言って邦彦は立ちあがり、衣服を整えはじめた。
「ごめんなさい、邦彦。ママ、感じすぎちゃって、まだ立てないみたい」
「ハハハ、いいんだよ。朝っぱらから悪かったね。でも、とってもすてきだった」
 邦彦はにっこり笑い、母の頬に軽く唇を押し当てて、子ども部屋に向かっていった。家を出る前に娘の顔を見るのが邦彦の癖なのだ。
(しあわせだわ。私、地球上で、いちばんしあわせかもしれない)
 自然に笑みがこぼれてくるのを、由紀子はどうすることもできなかった。母子相姦を始めてから、十年たったいまも、息子はこんなに自分を愛してくれる。
 かつての夫は息子が生まれると由紀子にまったく興味を示さなくなった。ところが、邦彦は娘が生まれてから、さらに愛情表現が細やかになってきたのである。
(私、あの子が喜んでくれることなら、なんでもするわ。頑張らなくっちゃ)
 そんな思いも新たに、由紀子は、ティッシュで股間をぬぐい、床から起きあがった。