0101名無しさん@ピンキー
2024/06/11(火) 07:21:45.85ID:yIHBdLh0長編では例外もある。緋色の刻は帰って来た。沙雪の里でも砂の鎖でも複数エンドがあった。(雪子自身は帰らなかったが)
月下香の檻はそれらを超える長編だからもしかしてというのがあっただろう。
自分自身については連載終了時から数年を経てそのところは諦めが付いたから今回はああ、やっぱりなという感じだ。
>>落ちヒロインは今回が例外みたいな感想は何なの
堕ちヒロインでも唯子は例外と言っていい。月下香の檻の設定自体も一見平凡なようである意味例外的だと 思う。
他の長編では寝取り側や寝取られ側の人物や社会背景が現実からかけ離れたものが多い。(巨大な権力、組織といった)
そんな中で今回は中流家庭の核家族の良妻賢母に野卑でふてぶてしくしたたかな間男と全てが現実的で充分以上に感情移入
してしまう下地があった。(まぁ実際には満司や暁年のようなスーパー人物はまずいないだろうが)
だが今回のエンドで作者の目指したいものが自分とは違ったものであることがはっきりした。長編で救いや再生への希望が
寸毫もない作品を突き詰めれば相当数の読者層が離れて行くだろうと思う。(読み捨てレベルの短編は別だが)
いやそれは悪い事ではない。むしろ作者にとっては理想なのかもしれない。悲惨エンドを好む読者は関係なくついて来るだろう。
月下香の檻は実に名作だった。だが次の作品は金を払ってまで読む気は無くなった。どんなに愛していてもやがては手を離れて
行くであろう事を予感しながら唯子を見守る暁年の気持ちにはこんなのかもしれない。