>>315

ついでにと言っちゃ失礼だがレスさせて貰う。

タワマン前で再会した時は互いに相手を愛していることを確認している。
(唯子は言葉で、暁年は態度で)
だがエピローグでは唯子の 心ここにあらず と言った風情と暁年の
「早くあいつに会いたいかい?」という言葉は二人の間に愛なんてあるの?
という雰囲気だ。

親しみを込めてあいつの事をあの人と呼ぶという事は満司との関係はもう家族
に暗黙の了解を通り過ぎて公然の事になっているということだろう。
そして夫や息子に満司から連絡の内容などを時折、聞かせているという事なの
だと思う。

エピローグまでにどのくらいの時間が流れて何回目のショーなのかは分からない
が少なくとも一回目のショーを見てしまった後から今までに夫と息子にも諦念の
ような物が生まれて来たのかもしれない。

まだ妻として母として彼女を愛してはいるが決して戻れはしない事を理解して
しまったのではないか。唯子も一ヶ月の間に経験させられたあの禁断症状の
苦しみとショーの際の濃密な性の快楽から逃れられない事を自覚してしまった
のだろう。

最早、満司のあくどい手口や調査報告書などを見せたところで意味はない。
暁人のモノローグにある通り彼女はそうした物を知った上で満司の全てを
受け入れてしまっているのだから。

逃げ場のない辛い状況では唯一の快楽を与えてくれる相手を愛していると思い
込んでしまうものなのだろうと・・・・