ミュンヒハウゼン症候群(ミュンヒハウゼンしょうこうぐん、英: Münchausen syndrome)は虚偽性障害に分類される精神疾患の一種。
症例として周囲の関心や同情を引くために病気を装ったり、自らの体を傷付けたりするといった行動が見られる。
1951年にイギリスの医師、リチャード・アッシャーによって発見され、「ほら吹き男爵」の異名を持ったドイツ貴族ミュンヒハウゼン男爵にちなんで命名された。

代理ミュンヒハウゼン症候群(だいりミュンヒハウゼンしょうこうぐん、英: Münchausen syndrome by proxy、MSbP、MSP)とはミュンヒハウゼン症候群の一形態であって、
傷害の対象が自分自身ではなく何か代理のものであるような精神疾患である。

多くの場合、傷害対象は自らの子や要介護者であるため、児童虐待、高齢者虐待、障害者虐待と同列に挙げられる。
しかしながら傷害行為自体は患者の目的ではなく、
手段として傷害行為に及び自分に周囲の関心を引き寄せることで、自らの精神的満足を他者から得ようとしているものである(共依存)。
子が患者の傷害の対象である症例では、患者は傷害を目的として行っているわけではないとはいえ、
行為が反復・継続し、重篤な傷害を負わされる危険がある。