wikiに載っていない麻美ルートだけを書いています。
■麻美編
今から10年ほど前、神津麻美(あさみ)は雨上がりの公園で猫を拾った。
しかし両親は彼女から猫を無理やり取り上げ、元いた公園に捨ててしまった。
酷く落ち込む彼女を心配して、両親は飼育を許可したのだが、時既に遅く、いくら探し回っても猫を見つけられなかった。
(※轢死が示唆されている。)
元々引っ込み思案な気質をしていた彼女は、猫を失ったことをキッカケに、一層内気になってしまった。
彼女の唯一の慰めは「日記」を付けること――あの猫を擬人化して、冒険物語風に活躍させていたらしい。
彼女は捨て猫を唯一の友人として記憶に留め、かつ、捨て猫の孤独な境遇に自分自身を重ねていた。
話を現代に戻そう。
卒業を控えた彼女は、孤独に過ごした学園生活を密かに嘆いていたのだが、
主人公・片瀬健二と知り合い、度々出逢っては関係を深めていく。
彼女は少し遠い学校に通うために引っ越す予定でいたから、彼との残された時間を噛みしめるように過ごしていた。
さて健二の飼い猫(最近飼い始めていた)が迷子になってしまった。
彼は麻美とともに猫を探し回った。
彼女は昔の辛い経験を彼に語り(捜索中なのに……)、今回も猫など見つかる筈がないと弱音を吐いた。
彼女の傷は未だに癒えていなかったのだ。しかし彼は猫を探し回り、夜が明ける頃になってようやく発見した。
エピローグによると、麻美は引っ越さずにこの街に居続けることにしたらしい。
また健二は猫を彼女に譲っている。
あらすじは以上です。