江湖の場合メンツを保つことはかなり重要、普通の武侠作品なら話に組み込む
例えば各流派に必ず奥の手があるが威力が高すぎて五体を粉々にしたり
毒を使ったり集団戦法だったりと、使えば卑怯卑劣の誹りを免れない技がある
名門正派の場合はそのような手段に頼らないという矜持がある
逆に残忍な手段を使った名門正派には「そのような残忍な手段を用いて、やりすぎであろう、これから江湖をどの面さげて歩くのか?」と罵る場合も有る
勝負はついたのに不意打ちするような卑怯な手段を使ったり
メンツを傷つけられれば、少々の残忍な手段も「卑怯な行いへの自業自得」と許される風潮が有るので
相手のメンツを傷つけないことで互いに牽制しあってる部分も有る
敵に対しても礼儀は最低限守ることが武侠では重要
礼儀知らずは無礼だけでなく、世間知らず教養がない、と恥をかく上に喧嘩を売られて孤立しても周囲は助けてくれない
逆に礼儀をわきまえない相手には戦う口実にもなる
相手のメンツを潰さないようにするのも
勝負する双方ただの個人ではなく流派の看板を背負ってるので相手と戦うことは相手の流派と戦うことでもあり
破れた相手だけでなく相手の流派のメンツも潰すことになる
逆に挑発して江湖での立場を失わせることもある
手紙の受け取り方だけでも今後の上下関係につながるので
礼節や態度だけでも流派間の事情と駆け引きが密接に結びついている