やっぱり、そういうことか――。
21日、「共謀罪法案」を審議した衆院法務委員会。安倍政権の“ホンネ”が次々とあらわになった。

これまで安倍首相や金田勝年法相は「一般の人は対象にならない」と強調してきた。

ところが、盛山正仁法務副大臣が
「一般の人が処罰の対象にならないことはないが、ボリュームは大変限られている」と言ってのけたのだ。

副大臣の事務的なドサクサ答弁だったが、これまでの説明を百八十度転換する答弁である。
大臣と副大臣の“食い違い”を指摘された金田大臣は反論不能。
副大臣がホンネを口にしたことに、金田大臣は“あーあ”という困惑した表情だった。

それだけではなかった。安倍政権の本音が出たシーンがもう一つあった。
質問者が民進党の階猛議員から枝野幸男議員に交代した時のこと。
政府の答弁があまりにヒドイので、委員長の許可を取った上で、2人が少々相談をした。
それを見ていた自民党の土屋正忠理事が大声でこう叫んだ。

「あれは、テロ等準備行為じゃねえか!」

野党議員2人が話し合っただけで、「共謀罪」に抵触するとドーカツした格好だ。
怒った階が、「どういうことだ」と土屋氏の肩に触れると、自民議員が「手を出すな」「暴力だ」
と大騒ぎ。ほとんどチンピラと変わらなかった。

それにしても、2人が集まって話しただけで「共謀罪だ」とは、この法案の実態を表したもの
なのではないか。民進党の逢坂誠二理事はこう言う。

「人が集まって、何かを相談しただけで、テロ等準備罪のイメージを抱いている人がいる
 ということです。恐ろしいことです。与党の本音が出たということでしょう」

安倍政権は一般人も「共謀罪」を適用すると認めている。絶対に阻止しないとダメだ。

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