メディア研究者の伊藤昌亮教授へのインタビュー記事にこう書かれてる
弱者男性と女性とでは、どちらのほうが差別や排除を受けているのでしょうか。
伊藤教授:EUで使われていた指標をもとにゼロ年代の後半に社会学者の阿部彩さん(東京都立大学教授)が
作成した「社会的排除指標」による調査では、
物質的な貧困のほかに社会関係や社会参加などのさまざまな点を総合すれば、男性のほうが排除度が高く、
とくに「低学歴の単身中年男性」が最も排除されやすいプロフィールだったそうです。
弱者男性が抱えている問題の多くは、日本社会に根深い、
性別役割分業や性別に関する固定概念から生じています。
フェミニズムはそれらを批判する運動なのだから、弱者男性の「敵」ではなく、共闘すべき「味方」のはずです。
ただし、ネット上では美少女イラストなどの「表象」を批判するフェミニストも目立ち、
多くは「オタク」でもある弱者男性が反感を抱くのは仕方がない面もあります。
表象をめぐる「差別」の問題で炎上してしまって、社会構造をめぐる「排除」の問題に議論が至っていない、
というのが現状でしょう。
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