そんなある日、本日出勤するとの情報が…だめもとで指名してみるとなんと来てくれることに。
電話に対応してくれてるさわやかで声が小さめのいつもの男性が、「失礼であるかと思いますが、
差支えがなければ本日はお客様のご自宅でのご利用はできませんか?」と聞かれ、快く快諾した。
近隣のホテルが満室という意味不明な理由だったが、当時は何も違和感がなかった。それより喜びが抑えきれなかった。
時間になるとオキニの嬢が…。いつもは先に精算するのだが、その日は玄関で抱きついてきた。
どうしたの、と尋ねると会いたかった、とのこと。その後プレイをして約束の90分が過ぎた。精算をしてバイバイ。
…よかった。そう思いながら遅い夕飯をとっていると、嬢がうちに直接きた。体は冷え切ってて、
どうやら事務所からの道のりを覚えてバスと歩きで来たらしい。そしていきなり泣き始めてしまった。
様子が明らかにおかしかったので、とりあえず家にあがってもらい、話を聞いた。妊娠でもしちゃったのかな…とも思った。
とりあえず今日はもう上がりだったのでうちに泊めてあげた。次第に笑顔が戻り始めたので安心した。
急に携帯のアラームがなった。「これってお金取るの?笑」と聞いたら「ううん、これから行くところがあって、そのアラーム!」と言われた。
別れ際にギュッと抱きしめられて、嬢に「この前はありがとう。ぺーの気持ち本当にうれしかったよ。」と言われ、なぜか涙が出てしまった。

きっともう気づいていると思うけど、これが嬢との最期の日になった。
しばらく出勤がない日が続いたのでお店に行って聞いてみたところ、「詳しいことは言えませんが、○○○は実家に帰るため退職しました。」と告げられた。
心臓がバクバクした。死にそうだった。そうする小さな声で俺にいつもの男性が手紙をくれた。「○○○さんから預かりました。どうぞ。ではまたのご来店をお待ちしております。」と。
アパートに帰って読んだ。泣きながら。

きっとほかのところで出会えたら、
ぺーに出会えて本当によかった、
あたしのこと、絶対に忘れないでね、
大好きでした、

…胸が痛かった。事情は個人情報なので言えないが、つらかった彼女をもっと支えてあげたかった…。
最期の最期に嬢が見せてくれた優しさと本音だったのかと思ってしまった。
忘れることなんてできないよ…みなさん力を貸してください。どうしようもできないけど…どうしよう…