いきなりだけど書きます 非エロかもしれないです。(2部の中盤ごろの設定)
※登場人物足りないんで少しだけオリキャラを投入します。マイ設定もあります
社交界のことはまったく分からないんでお許しを・・・。

マルトは刺繍したハンカチと自家製クッキーを持参しA家に向かっていた。
馬車の中で恋人の様々な反応を思い描いてはほくそ笑んでいた。
いつものように馬車を降り、召使の案内を経てしばらく椅子に座って待つ。
暫くすると、黒いドレスを纏ったスラリとした女が、優雅な物腰で
階段から降りてきた。そしてゆっくりと品のいい笑顔を見せる。
シャンとした背筋は真夏に咲き誇るダリアを思わせるようだ。
「お久しぶりね」今の所家の主でもあるマリアはマルトに座らせ、
きびきびとした口調で召使にお茶を出すようにと命じた。

「もうすぐ夏になるというのに 明るい色を着ればいいじゃない」
マルトは籠を置いてパイプを燻らす。
「せっかく会えたのに、ずいぶんなご挨拶ですこと」
マリアは肩眉を釣り上げ、ウェッジウッドのティーカップに口を付けた。
マルトはそれをみてくすくす笑う。恋人の好きな癖のひとつでもある。
その時、見知らぬ女が後からマリアに声を掛けた。
マリアは席を外し、その女と談笑し始める。マルトはパイプを吹かし女を見つめる。
亜麻色の髪をした知性的で美しい女だ。華奢な体に緑のドレスがよく似合っている。
だいぶ小柄だけどマリアと同い年ぐらいだろうか。
「紹介するわね、こちらは私の友人○○○よ」←名前を思いつかなかった。
そして、いとこにもマルトを紹介した。「まあ、可愛らしい方!私達いいお友達になれるといいわね」
○○○はマルトに握手を求めた。マルトも挨拶をして手を差し出す。
マリアよりもか細くて小さな手だった。
「いやだわ、驚いてるのね・・・学生時代の友達はまだまだ健在してるわよ」
マリアの言葉に○○○は口元を押さえて、さも可笑しげに笑う。
甲高いソプラノの笑い声が鼻につく。