「だいたい、私と会う前はどうしてたのよ!そんなに昔じゃないでしょ?」
「どう、ってまあ…アレだ。自分の手で、ホラ」
「じゃあ、その『アレ』に戻ればいいじゃない。ずっとじゃないの、今だけよ」
「今更戻れるかよ」
「平気よ」
「…お前にしてもらえたらって一瞬思ったんだが、お前には無理だよな…」
「…」
「お前、繊細に握ったりとか苦手だもんな。おにぎりも握れねーし」
「に、握れるわよ!
「優しく握るだけじゃないんだぞ?そのままこすったりするんだぞ?」
「ふん、だから、なに?このあたしに不可能なんてあると思う?
アルトからじゃんじゃん搾り取ってやるんだからねっ!」