「好きにしたら、またお前、怒るだろ?」
しっかりシェリルの奥まで到達して埋め尽くしたアルトが、シェリルの耳元で囁いた。
ぎゅっと手足をアルトに絡ませたシェリルの中は、もっとアルトに絡みついている。
『もっと』とうわ言のように言って煽ったのはお前だけどな、などと考えて
アルトは、本当は反省なんてしていない。
男女の情事なんてその時の風向き次第だ。

「ちょ、ちょうどいいくらいに、ヨクして」
「はいはい」
アルトは少しだけ腰を揺り動かして、少しだけ締め付けを愉しむ。
「あ、あ、あ」
心地よいシェリルの喘ぎ声と、体温。
滑走路を走り始めた時のような胸の高鳴り。
準備はいいかと、シェリルに目で合図を送ると、キスで答えが返ってきた。

今日の風は二人をどこまで連れて行ってくれるのか。
アルトはシェリルの息づかいを感じて、動き始めた。


にぎやかしは以上です。
アルト、生まれてきてくれてありがとう!