ナイバッチきつみは
ガーリックトーストはうまいんだが、ニンニク系は臭いが残るのがな・・・
でも美味いから止められないよな、特にニンニクの丸焼きとか
前スレ>>992
全ての音が無くなった・・・
さっきまで賑やか過ぎるくらいの虫の音も、僅かにあった風の音もしない
猿ぐつわを噛ませられた自分の息の音だけが、嫌に大きく感じられて三橋は動揺した
シャン・・・シャン・・・
どこからか小さな鈴の音がする
それが自分に近づいてくるのを知り、恐怖に戦いた
思わず逃げ出そうとしたが、手足を拘束された状態ではそれも出来ない
シャン・・・シャン・・・シャン・・・
鈴の音がどんどん近く大きくなってきたが、足音はしない
鈴の様な音だけをさせながらそれらは三橋の乗っている輿を取り囲んだ
「ヒュッ・・・ううう・・・」
恐ろしさに上げようとした悲鳴が、喉の奥で変な音にしかならない
"やっぱり断ればよかった・・・"
今更後悔した三橋は、ふと浮かんだような感じを覚えた
輿が持ち上がり、移動している
足音も立てないそれらは、来た時と同じように鈴の様な音をさせながら山奥へと進んでいった

「んっ!まぶしい・・・」
急に目と口が開放され、その灯りの強さに三橋は眼を背けた
いつの間にか手足の拘束も外され、板敷きの部屋に寝かされていた
「ここは・・・」
上半身を起こし、光のある方を見ると上座に当たる場所からまばゆい光が発せられていて、その中から誰かの声がした
「お前が新しい「嫁」か・・・随分色が白いな」
恐ろしさで何も言えない三橋は、その光の中から大きな人の様なものが出てくるのを見つめていた
大きな上背の男の様で、どこかの行者のような形をしているが、顔が人のそれとは違っていた
顔の中央の鼻が異様に長く、まるで作り物の面の様だった
「て、天狗?でも長くて・・・おっきい・・・」
恐怖に押しつぶされそうになりながらも三橋は身体の奥が熱くなるのを感じていた   つづく