0258fusianasan
2016/05/10(火) 12:49:02.09今日は何だか蒸すな・・・こんな日は冷奴でさっぱりするのもいいな よし、今夜は豆腐尽くしでもするか
ミハシ狩り(なんとなく続けてみた)
>>244
夢なのだと思った だが何度目覚めても、この世界は変わらない
いや、変わってしまった世界から俺が抜け出せないだけなのかも知れない
「いたぞ!」「待て!」
今日も外からは大勢の人間が狩りをしている声がする 何度聞いても心臓が痛くなる気分だ
「ハァハァ・・・やろう、どこに隠れやがった」「おい、もう時間だ 今日はこのくらいにしようぜ」
追われていたミハシはどうやら逃げおおせたようだ 少しだけ安堵すると仕度を整えて家を出る
外にはあの回収用のトラックがいて、これから出発するところだった
荷台には多くのズタ袋が積まれていて、小さな泣き声が聞こえていた
「今日は少なかったな」「ここら辺も狩り尽くしたみたいだな」
哀れなミハシたちはトラックに乗せられてどこかへと運ばれていく
俺は何気ないふりをしながら原付を走らせ、気付かれないように慎重にトラックを尾行する
この世界にはもしかしたら俺の知っている三橋がいないのかもしれない
だが、三橋の姿をした人ではない「ミハシ」と呼ばれる様々な動物の生き物がいて、狩られる運命にある
ミハシを調べれば何かが判るのかもしれない
その為にまず、ミハシたちがどこに運ばれるのかを知りたいと思ったのだ
尾行から一時間くらい経った頃、トラックは海沿いの埋立地に作られたとある施設に入っていった
関係者以外立ち入り禁止のその場所は周りを高い塀と有刺鉄線に囲まれていて容易に進入できそうにない
塀と塀の間に少しの隙間を見つけ、そこから中の様子を伺と、何台ものトラックが止まっていて荷台からズタ袋が降ろされ建物の中へと運ばれていた
ズタ袋の口が緩んでいたのか、一匹のミハシが逃げ出し、出口を求めて走り出した
「た、助けてっ!!」
薄茶色い毛皮を身に纏ったミハシが必死になって塀にはい上がり逃げようとしていた
だが追いついた人間たちがそれ引き摺り下ろし、スタンガンをミハシの首筋にあてると
バチッ!という弾けるような音がしてミハシはぐったりと動かなくなった
「チッ、手間かけさせやがって」「おい、早く運び込め」
哀れなミハシは何事も無かったように施設の中へと連れて行かれた
「おい、あんた・・・何をしているんだ?」
いつの間にか俺の背後に誰かが立っていて、俺の様子を伺っていた つづく