0273fusianasan
2016/05/11(水) 12:43:30.16コロッケコロッケきつね色に揚げたコロッケ〜♪熱々にソースをかけてパクリと食べるこの美味さ
台風が来なくても毎日でも食べたいものの一つだよな、きつみは
>>258
「おい!こんな所で何をやってんだ?」
突然声をかけられ動揺した俺に、その男は再び訊ねた
心臓がバクバクと激しく動いて苦しくて仕方が無い
だがそれでも平然な素振りで俺は振り返った
「あ、あの・・・この施設に用があって・・・」
「こんなところに?ここはミハ・・・あいつらの収容施設だぞ、あんたは関係者か?」
「い、いえ・・・あ、あの・・・」
しどろもどろな俺をその男は訝しげに見ている
乗ってきた原付はここから離れた人の目のつかない場所に隠してある
隙を見てそこまで走ればなんとか逃げられるのでは・・・
その時、施設の入り口から警備員姿の人間が数人出てきた
「ヤバイ・・・巡回の時間だ あんたもこっちに来い」
「えっ?あ、あの・・・何が・・・うわっ!」
急に腕を捕まれ、あさっての方向に連れて行かれた
「お、俺の原付が・・・あっちに・・・」
「後で回収してやるから!それてもあいつらに捕まりたいのか!」
男の慌てた様子に尋常ではないものを感じ、俺はされるがままに引きずられていった
施設から少しは離れた人目の無い場所に停車していた黒いバンまでやってくると、男は俺は車の中に放り込んだ
「気付かれたかもしれない、急いで出てくれ!」
「な、何が・・・あんたたち一体何なんだよ・・・うっ」
うろたえる俺を尻目に、バンは急発進して俺は衝撃で背もたれに背中をぶつけて思わず唸った
バンの中には男ばかりが四人ほどいて俺を引っ張ってきた男と何やらヒソヒソと小声で会話していた
「やっぱりあそこには・・・」「パトロールの時間はいつも・・・」「もう少し様子見をしたほうが・・・」
何が何だか判らない俺はきっと情けない顔をしていたのだろ
隣の席に座っていた小柄な男が話しかけてきた まだ幼さの残る声からして少年なのかもしれない
「お、お兄さん・・・もう大丈夫、だよ・・・あいつらに捕まらなくてよかったね・・・」
フード付きのパーカーを着ていてフードを深く被っている そしてそこから覗く顔を見て俺はハッ、とした
見慣れた臆病そうな表情は三橋にそっくり・・・いや、三橋そのものだった・・・ つづく