今日もナイスだぜきつみは 今日の昼は幕の内弁当でゴージャスにいこうぜ
>>415
「俺くんとは積もる話もあるけど、今ちょっと忙しいのでね 暫くそこで待っていてもらえるかな」
じゃあまたな、と言ってスピーカーからは何も聞こえなくなった
もしやあの声の主はO・・・と思った瞬間、俺とクマなミハシの左右で防火シャッターがガラガラと降り閉じ込められた
退路を失った俺たちには目の前に大扉を開けて進むしか道は無い
だがその扉には鍵がかかっているのかどんな押しても引いても叩いてもびくともしない
「なんだよこれ・・・なんで開かないんだよ・・・」
「お、俺がやるよ!俺、クマだから、人間よりも力が強いから!」
どうやっても扉を開けることの出来ない俺にかわって、クマなミハシが扉に手をかけ、押し始めた
「う・・・うぐ」・・・
渾身の力でクマなミハシが扉を押すと、ギシギシと音を立て始めた
「う・・・ううう・・・セイヤッ!!」
かけられていた鍵が飛び、扉が勢いよく開け放たれた
「すごいな・・・」「えへへ・・・行こう、お兄さん」
壊れた扉を抜けて俺たちは中へと入るとそこは明かりの無い暗い大きな部屋で
奥には隙間から明かりの漏れているドアが見えた
俺たちは暗がりの中を急いで進む
「ここ・・・少し前まで皆がいた気配がある・・・」
クマなミハシが不安そうに呟いた
少し前まで?ということは、あの光の漏れているドアの向こうにミハシたちがいるのか?
「うん・・・でも凄く気配が弱い・・・」
今にも泣きそうなクマなミハシの頭を軽く撫で「大丈夫、もう少しだ」と安心させる
だがおれ自身もミハシたちの気配の薄さが何を示しているのかを思うと少し怖い・・・
「開けるぞ」
たどり着いたドアのノブに手をかけてゆっくりとまわす
少しだけ開いたドアからは眩しい光が差し込み、暗がりに慣れた目が痛く感じる
一度目を閉じ、そして開けるとそこも広く大きな白い部屋であることが見て取れた
部屋の奥には人間が入るほど大きな硝子の入れ物があり、それには色んなコードや管が繋がっていた
そしてその周りの床には・・・
「ひっ!」とクマなミハシが小さな悲鳴を上げた
床の上には数多くの様々なミハシたちが身動きもせずに倒れていた  つづく