0500fusianasan
2016/05/25(水) 12:44:05.63しかし>>499の猫は・・・ωだけは合っている気もしないでもないが・・・
>>484
三橋廉を作る・・・だと?
俺はO(オー)の話の内容に驚愕した
奴の話には確かに一理あるが、数多くのミハシたちから三橋廉を作り上げる・・・
そんな事が本当に出来るのだろうか?
俺の腕の中ではクマなミハシがブルブルと震えている
仲間を助けたいとの思いで隣室を隔てる壁を全力で叩き続け、大きな爪が何本か折れて血が出ている
「俺くん、君は私の言ったことが理解出来ていない、もしくは妄言だと思っているのだろう?
だから今、この場でそれを証明してやろう」
Oの声が終わると同じくらいに、室内の照明が消え、暗闇の世界となった
ジジジ・・・パチッ!!
何かが細かく弾けるような音がして、ガラスのドームの中で小さな閃光が走った
それはどんどんと数を増し、ドーム自体が光り輝いているようにも見えた
よく見ると、ドームの中には前よりも濃い白い靄が充満していて、それが一つの塊になりつつあるようだった
「さあ、見るがいい!、三橋廉の誕生を!
多くミハシたちから得た三橋となるもの、つまり気を集めた結果がこれだっ!!」
白い靄は塊となり、小さく萎んだかと思うと急に強力な光を放って一気に膨張した
思わず目を手で覆ってしまうくらいの強い光・・・
おそるおそる手を外すと、そこには異様な光景があった
ドームの中にあった白い靄は一つの塊を成していたが、それはまるで人間の様でもあり
その周りをキラキラとした光の粒が舞い、白いそれを照らしていた
大まかな人間の形から、徐々に細かい造形に変化していく
体の形、顔の輪郭、口の形や閉じた目、そして頭髪は猫毛とも見える癖毛・・・どれをとっても三橋廉そのもので・・・
「みは・・・し・・・」
「そう、私の三橋だ さあ目覚めるが良い、我が愛しい人・・・」
いつの間にか、ドームの傍らにはOと思われる人物がおり、ドームの中の三橋に見入っていた
ゆっくりと白い三橋は目を開けたが、その目は焦点が定かでないようだ
口がかすかに動いている 何度も何度も、同じ動きを繰り返すそれを俺は見つめていた
いつしか三橋の目は閉じ、その眦から何かが流れた
涙・・・三橋が泣いている・・・ つづく