0527fusianasan
2016/05/27(金) 15:38:37.75目覚めたら、いつもとかわらない朝だった
寝ぼけた頭で今日が何時で、今が大体何時なのかと考える
ああ、今日は日曜だったな・・・ならもう少し寝ていてもいい・・・
外からは楽しげな子供の声が聞こえてくる
これからどこから遊びにでも行くのかな・・・
あ、あれ?何か変だぞ・・・いや、変じゃなくてこれはまるで元に戻ったような気が・・・
ガバッ、と布団から起き上がり、カバンの中に入れていた生徒手帳を取り出し中を見る・・・
手帳のポケットに隠すようにしまっていた写真には、三橋廉の隠し撮り写真があった
そうか・・・俺は元の世界に戻ってきたんだな・・・
何故かそう思い、手帳を元に戻した
顔を洗って着替えて外に出て見知った道を進む
この角を曲がればそこには・・・やはり三橋の家があった
やっぱり俺は、戻ってきたんだ・・・ではあれは夢だったのだろうか?三橋廉のいない、多くのミハシたちが存在する世界・・・
家に帰ると同時に電話が鳴り受話器を取った
「もしもし・・・」
「やあ、俺くんおはよう 無事に戻れたようだね」
壮年の男性の聞き覚えのある声が゛受話器から流れた
「あ、あんた・・・石油王・・・」
「そう、久しぶりだね もっともこの世界では私と君は面識がないから
この声の主を知っているということは、あの世界にいた俺くんに間違いは無いようだね」
ククク・・・と含み笑いか゛聞こえた
「俺は、元の世界に戻れたのか?あの世界はあれからどうなったんだ?ミハシたちは?」
「落ち着きたまえ 一つずつ答えてあげよう まず、この世界は君のいた元の世界で間違いないと思う 他の世界の君には何も異常は無いからね
そしてあの世界、あれからミハシ収容施設は開放され、ミハシたちは元いた場所へと帰っていった
あれだけの事をされたのに死んだミハシは一人もいなかったそうだ」
そうか・・・ミハシたちは皆、無事だったのか・・・あの子も・・・
「そう、あの君に懐いていたミハシも山に戻ったそうだよ もう毛を剃らなくていいんだって喜んでいたそうだ
でも君が突然消えたから心配していたよ
私がスポンサーになっていたあのミハシ保護団体はそのまま活動を続けている
またミハシに関して不穏な動きが無いか監視するのが主な活動になるがね そしてO(オー)だが・・・」
そうだ、俺と同じく人間の三橋廉に恋焦がれていたあいつはどうなったのだろう