ナイバッチきつみは
今日はしとしと雨でジメジメするけどそんなに暑くなくて過ごし易いな
こう気温の寒暖が激しいと体調を崩しやすくなるから気をつけような
あれ?お前背中のここ、少し毛が薄くなっていないか?
換毛でハゲたのかな・・・て、毛皮スーツだから毛が抜けるとか無いと前に聞いたが・・・
「ああ、真夏用のスーツにしたんだよ
ここはスーツ内の湿気や熱を外に出すところだから少しだけ毛が薄いんだ」
そ、そうなのか・・・じゃあ俺の頭も排熱するために薄くなりつつあるのかな?

>>143
眩しい光に包まれて、俺と三橋は先を進む
リーンゴーン♪とかいかにも目出度そうな音楽が流れ、小さなエンジェルたちが周りを飛びながら光の粒を振りまく
これは一体何なんだろう・・・と戸惑っていると、急に場面が変わった
目に映ったのは白地に少し大きめな文字だった
「月間1位おめでとうございます!! 
俺さんには今日1日、三橋廉との二人っきりの時間を楽しんでいただく権利が与えられました
どうかお楽しみください 運営より」
「俺くん、どうかした?難しい問題でもあった?」
「えっ?あ、あの・・・三橋・・・」
顔を上げて声のする方を見ると、どこかの家の一室でローテーブルで向かい合わせになっていた三橋とめが合った
「ほら、早く夏休みの課題を終わらせて遊びに行こうよ、どの問題がわからない?」
ローテーブルの向こう側から三橋が身を乗り出して俺の手元を覗き込む
さっきまで見ていた運営からの文章は無く、今は普通の数学のテキストになっていた
「これ?これはこうやって公式に当てはめて・・・こうするとね・・・」
クーラーの動く微かな音、外から聞こえてくる蝉の声・・・麦茶の氷がカラン、と小さく音を立てる
間近に三橋の匂いと温度を感じて、心臓の動きが激しくなって
鼓動が三橋に聞こえるんじゃないとか思えるくらいどぎまぎした
「こうやれば・・・ね、出来るだろ?」
「へえ・・・三橋って凄いな、こんな難しいのが解けるのか」
「うへへ・・・野球部の皆に色々と教わって前に解いた問題なんだ それより早くしないとプールが終わっちゃうよ」
今月の1位の特典は、三橋との夏休みの宿題とプールデートらしい
三橋とデート・・・予想はしていたことだが、俺は胸が更に高鳴るのを感じた