ナイバッチきつみは
巨大三橋は大きくなった三橋なのか、それとも特撮のセットで暴れる怪獣型三橋なのか
某ゴジラ映画ももうすぐ上映だからかな、テレビで昔の映画をやっていてつい見てしまうよ
やっぱり怪獣物ではゴジラは別格だな
なんていうか、破壊しまくるってのを見ていると怖いというよりワクワクしてくる
テレビの前で思わず「いけー！！やっちまえ！！」と言っている俺がいて・・・きつみはの白い目が突き刺さって怖い・・・

学生には夏休みがある
これは年間イベントとしては実にありがたい部類に入る
普通は夏休みの課題をしたり遊んだり昼寝をしたりして有意義に過ごすのだろうが
今年の俺はちょっと違った
高校から同級になった三橋、俺はこの夏、三橋ともっと親密な間柄になりたいと思っていたのだ
同性同士だからって関係ない
三橋のあの尻が俺を変えてしまったのだが、それもまた別の話さ
ともあれ、三橋に夏休みの間にどこかに行かないかと誘ってみた
「う、うん・・・ごめん、今地区大会が・・・」
ああ、三橋は野球部だったな　この季節は甲子園に向けて大変だよな、なら夜に花火とかどうだろ
「よ、夜は・・・そ、その・・・課題をみんなでやることになっていて・・・
公式試合に出ていて授業を休んだ分も補習があるし・・・」
ごめんね、と申し訳なさそうな顔をする三橋に俺は
「いいって、三橋も大変だよな　そのうち時間が空いたらどこか遊びに行こうぜ」と言ってはみた
だがそれでも三橋は「ご、ごめん・・・」というばかりだ
部活をしている奴らは夏休みも何も関係なんだろうな
でもちょっとくらい三橋と何か出来ないかな・・・
俺の無い頭で色々と考えてみるがいいアイデアが浮かばない
登校日のくそ暑い教室からぼんやりと野球部の練習を見ていてあることがひらめいた
数日後、俺は部活の終わった三橋を呼び止めて言った
「三橋、俺とキャッチボールしないか？」
「う、うんっ！やろう！」
今までのごめんと断ってばかりいた三橋と違い、目をキラキラとさせている
やっぱりこの手の事が三橋には一番いいな、今度はどんな事を誘おうかな　そしてあんな事やこんな事も・・・
三橋の投げるボールを受け止めながら、俺は口元が笑うのを抑え切れなかった