ナイバッチきつみは 今日も頑張っていこうな
昨日の昼はきつねうどんにしたが今日は何にしようか
俺?俺は白飯があれば生きていける男だがそれだけでは・・・
今日も寒いからあったかいのがいいよな、例えばきつねそばとかさ
湯気の立っている熱々のを一心不乱に食うのがいいんだよ
ラーメン?うん、それもいいけど今はそばな気分だな
正月でご馳走をたんと食べた後だからこそ、あっさりとしたのがいいな、こないだの七草粥みたいにな

「う・・・も、もう・・・」
床に這いつくばっていた水谷が苦しそうに言った
「おい、水谷 まだ若いんだからまだいけるだろ」
「ジタバタさん大丈夫?お水飲む?」
心配したきつみはが胃腸薬とコップの水を差し出すと奴は少しずつ飲み始めた
「俺、もう流石にギブですよ・・・若いからとかそんなの関係ないですよ、これ・・・」
「何言ってんだよ きつみはを見ろよ、まだ食ってんだぞ」
「うん、油揚げならいくらでもいけるよ!」
にっこりと笑いながらきつみははまた一つ、稲荷寿司を美味そうに頬張った
小さく作られたとはいえ、中に寿司飯の入ったそれは結構ボリュームがある
それをパクパクと食べ続けているのだ、きつみはは・・・
「・・・俺よりも食っているよな」
「ん?そんなこと無いと思うけど・・・」
確かに軽い感じで始まった食いまくり大会だが、まさかきつみはがここまでいくとは・・・
「判ったわかった、優勝はきつみはに決定!」
流石の俺も叶わないと感じ、この大会の優勝者を決定しておしまいにしようとした
「わあいっ!お年玉お年玉!お年玉で油揚げを買うんだ!」
こいつ・・・賞金のお年玉でまた食うつもりか!
だがお年玉が金だと思ったら間違いだぞ
「はい、これが優勝のお年玉な」
「あれ?これお金じゃなくてお餅・・・」
「元々はお年玉はお金じゃなくて餅だったんだとさ」
「そうなんだ・・・じゃあこれで餅巾着を作って食べようっと!油揚げ買いに行ってくるね!」
きつみはの食欲はもしや俺以上なのでは・・・