ナイバッチきつみは あんみつ食いてえ・・・あんみつみはしに行きてえ・・・俺に・・・俺にもっと甘いものを!!!
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四月中旬の土曜日
今日はミハシの館主催の花見の宴が催される
通いなれた道を久しぶりに歩き、道の奥にある館へと向かう
ミハシたちはどうしているだろう・・・もう俺の事なんか忘れてしまっちゃったかな?
少しだけ不安があったが、それでもミハシたちに会えるという喜びと
花見というイベントに期待しながら足を進める
「いらっしゃいませ お待ちしておりました俺川様」
館に着くとあのタレ目の支配人が出迎えてくれた
「こんにちは 昼間にここにくるのは久しぶりかな」
「皆がお待ちでございます ご案内されていただきます」
案内され、館の中を突っ切り、裏の庭へと向かう 庭と言っても小さなもので、その奥は林になっていた
「あっ、俺川さんだっ!」
黄色い頭の小さな子供が俺を見つけて駆け寄ってきた
「やあ、こんにちは」
「俺川さん、久しぶり!」
ちいさな子供のミハシが、俺に抱きついて全身で喜びを表してくれる
「お久しぶりですね、俺川さん 今日は楽しんでいってください」
かあちゃんミハシもいつもの白い割烹着姿で庭にしつらえられたテーブルに料理を運んでいる
「あれ?誰だっけ?俺田・・・俺山・・・あ、俺川さんか 最近とんと御見限りだから忘れる所だった」
ビッチなミハシはもう出来上がっているのか、酒の入ったグラスを手に他の客と談笑している
他にもケモノ姿のミハシやメイドなミハシ、少年のミハシに新しいミハシも数人いて皆が招待客をもてなす為に忙しく動いていた
だが花見というが、この場所には桜の花はない
その時、林の奥からザアッ、と風が吹いてきた
「おお・・・」「毎年の事ながら、この光景は見事ですな・・・」
風は薄桃色の小さな花弁に連れてきて、あたり一面を桜色に染めた
「この奥に桜の木が何本もあるんだ、よ 風が吹くと花びらが舞って綺麗なんだ」
近くにいた少年のミハシが俺のグラスに酒を注ぎながら説明してくれた
「ああ・・・凄いな 優美だ・・・」
夢の様な花見の宴に酔い痴れた俺の耳元で誰かが囁いた
「本当のお楽しみは夜の花見、だよ 俺川さん・・・」 続く