0786fusianasan
2017/07/05(水) 13:45:03.40うーん・・・今週は低飛行な運勢だがこれもまたいいか
そのうちきっと良いことがあるよ、それもまとめてやってくるに違いないさハハハ・・・
>>771
謎の抱きつき人形であるレンはその特徴ゆえ、これと決めた人間の腕にしがみつく
だからその手を離して他の物につかまることは無い
(例外が真夜中のトイレだが)
だから俺が買い与えた野球ボール(軟式の柔らかくて弾むタイプ)を
投げることはおろか手に取ることもできないのだ
「困ったな・・・」
レンも必死になってボールを手にしようとするが、それも徒労に終わった
シュン・・・としょげてしまったレンに俺は何とかできないものかと考えをめぐらせた
ようは俺の腕にしがみついていなくても、その場所にいればいいのではないのだろうか
「なあレン、この紐でお前を腕に縛っておいて、体を反対方向に回すと両手が空くだろ?
それはお前的には可能なのかな?」
俺の提案にレンは目をパチクリとし、しばらく考え込んだ後にコクリと頭を下げた
ならば後は実行あるのみ
俺は丈夫であるが肌触りの良い紐を探し、レンと俺の腕をそれで縛った
「よし、このまま体を回してだな・・・そう、そんな感じだ
よしよし、じゃあ縛るからきつかったら教えるんだぞ」
すぐに落ちないように少し強めに縛り上げるとレンがキュウ・・・と呻いたような気がした
それでも我慢しているのはやはり野球のボールがそれだけ魅力的だからなのだろうか
ほら、とボールを渡すと、本当にうれしそうにそれを抱きしめて今までにないくらいニコニコと笑った
俺、軽くボールに嫉妬・・・
「よかったな・・・でも仕事とかに行くときはそれは置いていくんだぞ
お前は見えなくてもボールはきっと見えてしまうからな」
俺に腕からボールだけが生えている図・・・なんてのは見たくない
レンは少しだけがっかりしたようだが、うん、と頭を縦に振って承諾した
両手でボールを持ったレンが、それを思いっきり投げる
するとボールは飛んでいって壁にあたり戻ってきてそれを俺がまたレンに渡す
それを何度も何度も、飽きることなく繰り返すが、レンが楽しそうだから俺も付き合ってやろうと思った つづく