0892fusianasan
2017/07/13(木) 12:37:00.12水羊羹もいいがゼリーもいいな、それか普通の羊羹で小豆のたっぷり入っているのに熱いお茶もいいよな
よし、今日のおやつのそれ系の甘いのにしようそうしよう
>>878
半開きになったレンの目は視点が合っていないようでぼんやりとしていた
「レン・・・」
俺が呼んでも反応が無い
まるで魂の抜けた、人形のようで俺の知っているレンじゃないようだ
「レン!俺だよ!判るか?」
何度も呼びかけていると少しずつ頭が動いて俺の方を向いてきた
だけどその表情に感情はまったく無い
「レン・・・どうしたんだよお前・・・さよならって急すぎるだろ?なんでだよ・・・」
思わず手を伸ばしてレンに触ろうとするが、店主に止められた
「お兄さん、この子はもうあんたの知っていた「レン」という子の記憶は無いのかもしれないな
それにもう時間だから行かせてやらないと可愛そうだ」
「それって・・・行かせるってどこに・・・」
その時俺はレンの容貌が少しずつ変わってきているのに気が付いた
◎な口は人間のそれに、腕にしがみつくように半円の形状になっていた手もまっすぐに人間のそれに変化していた
「え・・・レン?」
「あーもう仕方ないな、お兄さんもここまで関わってしまったんだから話せる所だけ教えてやんよ
この子はな、次のステージに行く事、つまり人間として生まれる事を自分で選んだんだよ
だから今、ちょうどその為の準備をしているのさ」
店主の話は続いた
この屋台の人形たち
これらは全て、これから生まれようとしている子供なのだが
このまま生まれてしまうことに迷っているのだという
「だからこれから生まれる世界について少しでも判って貰うために、気に入った人間を見つけて
預かってもらう為にこの店があるんだよ」
「じゃあレンは・・・」
「そうだ、もう少ししたら人間の子として生まれ変わる
この子には「R・E・N」と刻印がしてあっただろう?あれは「Reincarnation(転生)」の略なんだとさ」 つづく