昨日から一転、一番じゃないかきつみは!
掃除も終わったし少しのんびりしよう
今日は関東では鏡開きの日だからお供えを下げような
それでお汁粉を作っておやつにいただこう
晴れていても寒いのには変わらない
こんなときはあったかいのが一番だな
「お餅は美味しいけど食べすぎると・・・でも食べたい!俺、大盛りで!」
はいはい判っているwついでに何かつまめるしょっぱいのでも用意しておこう
甘いのとしょっぱいの、交互に食う幸せ・・・たまんねえ・・・
「俺くんは少しセーブね、これ以上食べたらお餅みたいに膨らんじゃうよ」
う・・・もう膨らんでいるようなものだから問題なし!!
三時のおやつが楽しみだなハハハ・・・

口からでる言葉は別のものとなり、文字として綴った文章もいつの間にか別のものになってしまう
三橋に告白できない呪いはまだ続いていた
「しかし手紙まで勝手に変わってしまうとか、しつこい呪いだな」
親友の溝俺が呆れた風に言う
俺はというと、もう八方ふさがりな状態の中でのた打ち回っていた
溝俺に言わせると、急に考え込んだり突然叫び出したり大人しくなったかと思うと
突然床に転がって手足をバタつかせたり、と奇行に走っていて見ているだけで飽きないという
「だってさ・・・もうどうしていいか・・・」
「声も文字も駄目なら・・・別の何かを使うしかないか」
別の何か・・・それが出来れば苦労はしない
「なんだよ、その別のって・・・」
「そう不貞腐れるな 人間の歴史にはいくつものの伝達手段があったわけだろ
その中から絶対に呪いの影響を受けないものを探して使えばいいんだよ」
「俺、お前みたいに歴史が得意じゃないからわかんないよ・・・」
「お前が歴史のテストで赤点ギリギリなのは知っているさ そうだな・・・例えばこれなんかどうだろ?」
そう言うと溝俺は自分の指を机の上でトントンと叩き出した
それは規則があるかないか判らないような叩き方で、こんなので三橋に思いを伝えられるかあやしいものだった
「これか?スモール信号だよ これなら呪いとか影響されないだろ?」
ドヤ顔の溝俺が、俺には神の様に神々しく見えた瞬間だった つづく