久しぶりな1位じゃないか!
よくやったな、きつみは!
その胸を張って堂々と歩く姿も実に逞しく見えるぞ
ところで穴子飯ってどんなのだ?
鰻丼と似た様なのかな?実はあなごはあまり食ったことが無いんだ
鰻なら何度かあるし、鰻そっくりに作った精進鰻とか
某メーカーが出している鰻そっくりの練り物な商品とか・・・
今じゃ鰻は高級品だもんな、そう簡単に食べられなくなってしまったよ
よし、今日は蒲焼にでもしようか
ただし鰻とかじゃなくて竹輪だけどな・・・
「俺くん、竹輪ならチーズを入れて食べたほうがおいしいよ」
ん?そうか?
「冬ならおでんの竹輪がおいしいよね 無理に蒲焼にしなくてもおいしく食べる方法ならいっぱいあるよ」
む・・・もしやきつみは、竹輪の蒲焼が苦手か?
というか、これは始めてのはずだが・・・
「嫌い、とかじゃなくて・・・うーん・・・あ、そうだ!」
何か面白いことを考え付いた様子できつみはは台所に走っていってしまった
「えーと・・・これじゃなくて・・・あった、これだ!」
勢いよく冷蔵庫を閉める音の次に、茶碗をカチャカチャさせて何かをやっているようだ
「よしできた!」
お待たせ、と駆け足で戻ってきたきつみはの手には小さなお盆が
その上には御飯茶碗が二つに何か小さな入れものに入ったものがあった
「このご飯にこれをかけると・・・はい、蒲焼ご飯のできあがり!」
きつみはがご飯にどろっとした茶色の液体をかけると美味そうに食い始めた
俺にも食えと言われ恐る恐る口にすると・・・
「う・・・こ、これは・・・蒲焼・・・」
「そう、蒲焼のたれが残っていたから試したんだ
これで手軽に蒲焼の味が楽しめるし簡単で美味しいね」
いや、俺が言いたかったのはそうじゃなくて・・・
まあこれも美味いから・・・うん、やっぱり美味いっ!蒲焼のたれご飯に最高っ!!
よし、じゃあ竹輪はおでんにして今夜のご馳走にしようか・・・あれ?もしやこれってきつみはの策略にはまったのか?
まあ美味いからいいかw