ナイバッチきつみは
今日もガンガンと・・・いや、無理はせずにのんびりと行こうな
しかし毎回思うのだがクマーの腹・・・まるで俺の腹の様で親近感が・・・いや、なんでもない
聞かなかったことにしてくれ、きつみは
「え?俺くんの腹がクマーとそっくりだってこと?だって前からじゃないか、何を今更だよ」ううう・・・orz

薄暗い部屋の中には様々な精密機械が置かれていた
足元を確認しながら中へと進むと、一箇所だけまばゆい光に照らされている場所があった
「これです」
俺の先になって歩いていた男が立ち止まり、指差す
光の正体はスポットライト状の照明器具、それが丸い白いものを照らしている
丸い、だが少しだけ細長いそれはまるで何かの卵の様にも思えた
それは一つだけではなく、何個もあり、立てられたままの状態で固定されている
「これが新たに開発した人工生命発生装置です  博士は何故かこれを放置して行き方知れずになってしまわれました」
この研究所の責任者である某博士に俺は人工生命体を製作する依頼をしていた
だがその博士が行方不明になり、計画も頓挫したかに見えたのだが、博士の助手からの連絡を受けここに来たのだ
「博士は・・・あなた様からの依頼に大変乗り気で苦労の末、成功させました
ですが・・・完成間近から物思いに耽ることが多くなりそして姿を・・・」
その博士に何かあったのかは知らないが、自分の依頼は目の前に完成している
「それで、この卵は何時孵るのです?」
「それは・・・私でも判りません 詳しいことを知っているの博士だけなので・・・ただ博士が最後に残した書置きがここに」
助手から手渡された書置きにはただ一言「これが限界だ」と書かれていた
何故だ・・・俺の望んだ人工生命体は今俺の目の前にあるというのにどうしたら・・・
その時、卵がわずかに揺れたかと思うと、ピシピシとひびが入り始めた
「おお・・・孵化する・・・俺の望みが今ここに・・・」
ひびが卵全体に広がり大きくガタガタを揺れて殻が大きく割れ、そして・・・
「ぴよっ?」
現れたのは黄色な色をした巨大な鳥の雛で、俺の頼んだとおりの三橋に風貌をしていた
「おおっ!ぴよみは!まさに俺が望んだとおりのぴよみはだ!」
次から次に卵を孵り、ぴよみはたちがぴよぴよと鳴き始める光景に俺は感動さえ覚えた
巨大な鳥の雛と三橋の遺伝子を掛け合わせた夢の人工生命体ぴよみは
これで俺の計画が、「ぴよみは農場」の実現がまた一歩近づいた瞬間だった!!