ナイバッチきつみは
今日も良い調子だぞ
きつみはが頑張っていると俺も何か頑張らねば、と思ってしまうんだ
だけど何に頑張ればいいのか・・・そうだ、もっときつみはの世話に頑張ればいいのか!よし、そういうことなら・・・
「俺くんが今一番頑張らなきゃいけないのはダイエット、それ以上ある?」
ごもっともで・・・orz

日差しが日一日と暖かく感じられる今日この頃
もうすぐ3月ということは、春が近いんだなと実感させられる
こんなに気持ちよく晴れポカポカな陽気の日はどこか外へと行きたくなる
だが俺は、俺たちにはそんな余裕は無い
「ほら俺くん!もっと動きを大きくしないと駄目だよ!」
今日、何度目かのきつみはの叱責が飛んだ
「こ、こうか?」
「違う違う!俺くんが思っている以上に動かないとわかんないよ!」
「で、でもな・・・これで精一杯・・・」
思わず弱音を吐いてしまうが、朝から特訓しているのだから疲れも出るというもので・・・
「もう・・・じゃあ俺がやってみるから見ていて」
きつみはが見本とばかりに俺に自分の動きを見せてくる
それはきつみはの小さな体に似合わず大きく大胆で、それでいて繊細で誰が見ても納得できるものだった
「俺くんにこれと同じくやれとは言わないけど、見ている人に楽しんでもらわないと」
「わ、判った・・・」
特訓はまだまだ続くようだ
昼飯でも、と言ったら「もう少し動きが良くなったらね」と軽くいなされた
ううう・・・もう体が・・・足が辛いし腰が・・・
「じゃあ一回通してやってみようよ せえのっ!俺くんの「お」の字はどう書くの?」
「こうして・・・こうして・・・こう書くの・・・と」
いつも以上に腰と尻を動かしながら俺は踊り続ける
町内会隠し芸大会できつみはとの「尻文字」を披露するための特訓はまだまだ続きそうだ
「もっと動いて!俺くんの「れ」の字はどう書くの?」
「こうしてこうしてこう・・・かくの・・・こ、腰が・・・」
グキッ!!!